永瀬 吉威

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表裏一体


あらためて 『 革 』 どんなことにでも当てはまりますが、突き詰めていくとキリがない! 自分が携わっている皮革というモノは実に奥が深い 生き物の命を頂いている以上、当然ながら革には一枚たりとも同じモノはない 何十年も皮革製品に触れて来ていても 毎回質感や厚みなどが変わるので油断できません 革は色落ちや重さなどのデメリットを挙げたら、それこそキリがありません   しかしこれだけ世の中が進歩していても、街中には皮革製品が溢れているのは何故か? デメリットを上回る革ならではのメリットがあるということですよね 子どもじゃないけど手のかかる子ほど愛着が湧くというか、手離せない自分だけのモノに育っていく実感があります 上の画像の革なんかは、わざわざ出来上がった革にナイフで傷を入れています 白鯨をイメージしたというアキャブ 、発想がなんともイタリアらしい! これこそ強度や色落ちなど細かいデメリットをあげたらキリがありませんが、そういったものを超えたところにこの革の価値があります   頭で思いついたことを実現するのは、口で言うほど簡単ではありませんが、こういう振り切った姿勢は是非とも見習いたいところです 天然のベジタブルタンニン鞣しだけに使っていくうちに変化するのが楽しみな革なんですね  
さらに下は松の木をイメージしたピノ
これで型押し革とは全く思えないほどのリアルさです
メリットとデメリットは表裏一体ですが、そういった両面を楽しめるのも革ならでは 愛情を持って接して頂けると嬉しいかぎりです
 

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